心と体の健康の為 必ずやらなければならない3つの事
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心と体の健康の為 必ずやらなければならない3つの事
健康に健やかに生きたいのは万人の願いです。色々な健康法、サプリメント、食事療法、トレーニング、ストレッチ、ヨガ等、数え上げればきりがありません。
百家争鳴といったところでしょうか。実は私も、抗酸化系のサプリと青汁は毎日飲んでいます。でも、もっと根本的なことがあると考えています。エビデンス(科学的根拠)はありませんが、医療人のはしくれとして35年間臨床してきた事、今まで健康について考えてきた事や実践してきた事から導きだした結論です。
間違っていないという確信はあります。結論はいたってシンプルで、・鼻呼吸をする・歯ブラシをする・歩く(ジョギング)。この3つです。
1. 鼻呼吸をする
人生において最も多く消費するのは空気です。水でも食物でもありません。どのように空気を吸うか(呼吸するか)は大きな問題なのです。空気の通り道は鼻と口があります。どちらでも呼吸できます。でも、絶対鼻で呼吸すべきなのです。
なぜ鼻で呼吸すべきなのでしょうか。まず鼻の入り口には鼻毛があり、これがフィルターとなって大まかに、チリ、花粉、細菌をブロックし、複雑な形態の鼻腔を通ります。鼻腔には線毛上皮という上皮があり、ウィルスなどのさらに小さな異物を絡め取ります。また、空気が鼻腔を通っている間に、一定の湿度、一定の温度になります。要するに、鼻呼吸をする事によって、きれいで一定の湿度と温度の空気を肺に送り込むのです。鼻呼吸をすると鼻腔はきれいになります。空気の入り口はきれいにしておきたいものです。
では、口で呼吸するとどんな弊害があるのでしょうか。一言で言うと、口を開けて呼吸すると病原菌は入りたい放題なのです。口呼吸すると口の中は乾燥し、唾液が少ない状態になります。そうなると唾液による消毒作用が低下し、歯周病菌等が増殖し歯周病+口臭が引き起こされます。口呼吸は口内のみならず、喉にも悪影響を及ぼします。喉には扁桃と呼ばれるリンパ組織があります。口呼吸すると、扁桃に病原菌がダイレクトに入ってしまいます。リンパ組織が病原菌に侵されると免疫システムに異常が起きます。口呼吸をするとこれがずーっと続きます。体にいいはずがありません。口呼吸では下記の様な疾患が引き起こされるリスクが高まっていきます。
1. 歯周病、扁桃炎、咽頭炎、気管支炎、肺炎などの感染症
2. 喘息などの呼吸器疾患
3. 鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患
4. 関節リュウマチ、潰痬性大腸炎などの自己免疫疾患
等があげられます。
口呼吸は、この様に非常に危険な呼吸法なのです。
実は私の趣味の一つにランニングがあります。週に2~3回走っていますが、木曜日はランニングクラブ(丸亀スタジアム ジョギングクラブ)の練習日です。この日は主にスピード系のインターバルトレーニングをしていて、目一杯口呼吸をしています。ほぼ自分の限界に近い、かなり強度な運動です。体に毒なのは分かっていますが趣味なので仕方ありません。体に「ゴメンネ。」と言いながら走っています。
トレーニングと言えば大事な事を忘れていました。鼻呼吸の為のトレーニングです。みらいクリニック院長の今井一彰先生が提唱する「あいうべ体操」です。やり方はいたって簡単。「あー、いー、うー、べー」とゆっくりしっかりと言う。これを1日30回以上繰り返す。というものです。詳細は下記参考図書を読んでみて下さい。
今井一彰「あいうべ体操と口テープが病気を治す! 鼻呼吸なら薬はいらない」 新潮社
「口の体操、あいうべ」 マキノ出版
「正しく鼻呼吸すれば病気にならない」 KAWADA夢文庫 など
2. 歯ブラシをする
言わずとしれた当たり前の事です。でも皆さん、きちんときれいにブラッシングできていますか?歯ブラシの目的は「ブラッシングにより歯および歯周組織をきれいにして、歯の2大疾患の虫歯と歯周病を予防しましょう。」という事です。虫歯は細菌の出す酸で歯が溶ける病気。歯周病は歯を支えている骨(歯槽骨)が溶ける病気です。しかし歯周病は単に歯槽骨が溶けるだけではないのです。その本態はくすぶり続ける慢性炎症であり、この目立たない慢性炎症が身体の全く別の場所で大きな病を引き起こすのです。(病巣感染といいます。)また歯周病の細菌が直接他の臓器にたどり着き、重大な病気を引き起こすこともあります。
歯周病と関係がある病気は糖尿病、心臓病(心臓弁膜症など)、腎臓病(慢性腎炎、IgA腎症など)、慢性関節リュウマチ、低体重児出産などです。
歯周病はこれだけの病気と関係があるのです。怖いでしょう。
それに口の汚れは口臭の原因であり精神のゆがみとも考えられます。口は命の入り口ですが、病気の入り口でもあるのです。心してブラッシングしていただきたいと考えます。
3. 歩く(ジョギングする)
人類はアフリカで誕生し世界に広がる事ができました。なぜでしょう。それは、長期間、長時間歩けたからです。スピードの速い動物はたくさんいますが、長期間、長時間の移動はできません。歩く事が基本なのです。というか、人類は歩きと伴に人生を過ごしてきたわけです。ところが、皮肉な事に文明の発達により歩かなくなったり、かつ栄養状態が良くなったので、生活習慣病が多発し、脆弱になってきたのです。やはり人間も動物である以上、体を動かすべきでしょう。一番手軽で故障も少なく、お金もかからないのが歩きです。私はランニングが趣味の一つですが、歩くのも大好きです。実際ジョギング(もしくはウォーキング)していると、心も体も軽くなりストレスも軽くなったような気がしますし(本当はストレスを解決するには、その原因をやっつけないとストレス解消にはなりませんが)、少々の頭痛、風邪などは治ってしまいます。
それでは、歩く事がどのような効用があるのでしょうか。
まず足腰が強くなり、年を取ってから膝が痛いといった事が少なくなります。認知症の予防にもなるし、国民の2人に1人はかかるといわれる癌の予防にもなります。喘息や膠原病といった免疫系の病気、それに不眠やうつも歩く事でよくなります。大げさに言えば歩けば未来が変わる。人生が変わるのです。
参考図書 長尾和弘「病気の9割は歩くだけで治る!」山と渓谷社
以上、私が考える心と体の健康の為、必ずやらなければならない3つ事です。
簡単な事です。でも意外と難しい。鼻呼吸は一番大切ですが、口呼吸している方は前述の様にトレーニングが必要です。歯ブラシと歩きはやる気のみです。3つを実践する事で、医者要らず薬要らずのハッピーな人生を送る事が可能と思います。
皆様、実践あるのみです!!
私の拙い文章を最後まで読んでいただいてありがとうございます。この文章が皆様の人生に少しでも貢献できれば望外の喜びです。
大林歯科医院 大林弘明